トップページ > 学長の小部屋 > [荒井学長通信No.6] 鳥取看護大学の入学と就職(3)

[荒井学長通信No.6] 鳥取看護大学の入学と就職(3)

前回、前々回の「鳥取看護大学の入学と就職」(1)(2)に見たように、本学の入学動向、就職動向を振り返ってみれば、75%の学生が鳥取県内から本学へ入学し、85%の学生が鳥取県内の医療機関へ就職している現状があります。この数字は、大学開学時に予想していた数字よりもはるかに高い水準を示していて、(第1期生が就職した)当時、私たち大学関係者もたいへんに驚いたものでした。

3.県内就職定着率85%の要因

なぜ、こんなにも鳥取県内就職定着率が高いのでしょうか。その要因について、少し考えてみたいと思います。おそらく、3つの点が関係していると思います。

1つ目は、上で述べたように、鳥取県内からの入学者が多いという現状があります。全入学者の75%が県内出身者です。その大半の学生たちは、やはり県内の医療機関へ就職します。一方、県外から入学した25%の学生たちは、どこで学生生活を過ごすのかといえば、ここ倉吉市(鳥取県中部)で寮生活あるいはアパート生活をします。その生活の居心地の良さや交友関係によって、引きつづき当地の医療機関へ就職して、この地に人生の根を張る人も少なくありません。県内就職が85%にまで跳ね上がるのは、そんなところに真相があるように思われます。(ちなみに、同じ構内にある鳥取短期大学の学生たちにも、同じ傾向があることを申し添えておきます。倉吉が「暮らし良し、、、、、」と言われる所以です。)

2つ目は、奨学金です。やはり「お金」のことを無視することはできません。本学の「学業特待選抜」による「鳥取看護大学奨学金」、そして「日本学生支援機構」の奨学金(給付奨学金・第1種奨学金・第2種奨学金)はもちろんのことですが、本学の場合にはとくに「鳥取県看護職員修学資金」の恩恵を無視することはできません。月額6.1万円。4年間で300万円近くにも上る奨学金です。毎年、新入生の70%~80%がこの奨学金の恩恵に与っています。卒業後、県内の医療機関へ5年間奉職すれば、返還(全額または半額)を免除されます。県外から来た学生も、この奨学金の恩恵によって県内にとどまり、県内就職率の数値を跳ね上げる結果となります。

3つ目は、(2)「卒業生の就職動向」でもちらっと触れましたが、看護学の臨地実習を鳥取県内の病院、施設、保健所、公民館など、約180か所で行っている希有の実状があります。その数の多さは、おそらく全国一だと思われます。本学の学生たちは、4年間の実習をとおして、多くの実習先で多くのことを経験します。どの実習先も、学生たちを大切に育てて教育してくれます。地域の多くの人たちが学生の教育に参与しているのです。学生たちは、それに応えて、自分を最大限に活かせそうな医療機関を就職先に選びます。学生たちの約82%が本学の実習先になっている病院・施設・保健所を就職先に選び、結果的に県内就職が多くなるというわけです。

鳥取看護大学の卒業生は、この春(令和4年3月)で300人を超えました。今から10年ほど前には「毎年300名の看護師不足」が叫ばれていた鳥取県下の医療機関に、本学を卒業した若い看護師が毎年80名(正確にはその85%が)着任しています。県下の東部・中部・西部の各医療機関に、ほぼ満遍なく就業しています。彼ら彼女らがやがてリーダー的存在へと成長し、地域医療を担うりっぱな人材になってくれることでしょう。

Facebook twitter



fixedImage
ページトップ